2007年8月31日金曜日

際を歩く子供

子供が崖の上の際を歩いている。

右手の崖の下には海が広がっている。
左手には砂漠やらジャングルやら。
太陽が左前方で渦を巻いている。

ときどき強い風が吹く。
それは陸から海に吹いている。
海風は感じない。

足を滑らせないように慎重に歩く。

あんまり風に煽られると、
軽いから崖の下に落っこちる。
しばしば落ちてしまう。

でも崖下の波打ち際には細い道があり、
なんとか助かる。
でも怪我をしてしまうことが多い。
太陽は見えない。影。暗い。

左手の絶壁。右手に荒れた海。

それでもしょうがないから歩いていく。

登れそうなところを見つけると、
スイスイ登っていく。
そしてまた崖の上の際を歩いていく。

でもまた風に煽られて落っこちる。
でも歩く。

彼は、なぜ歩くかは考えないようにしている。
考えると、それに気をとられ、足を滑らせてしまうから。
そしてまた崖の下に落ちてしまうから。

理由は考えずに、ただ歩く。
ただ歩いていくだけ。

3 件のコメント:

  1. こうじくんはいきているのですか?

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